本から学んだこと
こんにちは。理学療法士の柴田です。最近読んでいる本で勉強になったことがありましたので、皆様にお伝えしたいと思います。著者がミラノ生まれであり、例えとして出てくる場面がアメリカを想定しているので、少し共感しにくいかと思いますがお付き合い下さい。
参照:『世界は感情で動く :
行動経済学からみる脳のトラップ』マッテオ・モッテルリーニ(著)
それでは、質問です。
あなたは小学生くらいの子どもがいる親だと仮定します。子どもの友人の父親がピストルを1丁持っていることを知った時と、その子どもの友人の家の庭にプールがあると知った時では、どちらの方が安心していられますか?
それはプールでしょ?!と僕は思いました。銃の方が怖いというイメージがあり、同じ回答を選ばれた方も多いと思います。では、ここに統計的な情報を加えるとどうでしょうか。
アメリカでは600万の家庭がプールを持ち、また、家庭で所有されている銃は2億丁にのぼるそうです。10歳以下の子どものうち、プール関連での溺死は毎年約550人。それに対し、同じ年代で銃弾により亡くなるのは約175人。銃による子どもの死も決して少ない数ではないと感じる部分もありますが、統計としては、プールで亡くなる子供の人数の方が多いのです。
それを聞いた時、考え方が変わる可能性があるのではないでしょうか?
心理学における先入観や経験に基づく思考法によると、ある事象が起きる確率や頻度を考える際に、最近の事例やかつての顕著な事例など「思い浮かびやすい」事例と特徴を思い出し、判断や評価の基準にしてしまうことが、思考の要因として働くようです(本文一部抜粋)。
冒頭の質問は、“怖い”という感情があることで、情報に対しての受け取り方が変わる可能性の例としてこの本では挙げられていました。
さて、昨今の新型コロナウイルス感染症のニュースが飛び交う中、自分たちが得ている情報やニュースから何を考えるのか。私達も情報が錯綜する中で、ご利用者様のために何が最善か、冷静に検討しながら対応することに必死です。
ソーシャルディスタンスもあるため隣の人と手を繋ぐことはできませんが、スタッフ一同一丸となり、周囲を思いやり、協力して地域の人々と共に新型コロナウイルスと戦っていけたらと思っています。