口腔ケアと口腔体操(パタカラ体操)
高齢者がかかる肺炎の過半数は、誤嚥性肺炎といわれています。
誤嚥性肺炎とは飲食物や唾液、胃液が誤って気管に入ってしまい、それらと共に細菌が肺に入り込んでしまうことで肺が炎症を起こした状態のことをいいます。
口の中に食べかすや虫歯、歯周病があると、細菌が増殖しやすくなり、誤嚥性肺炎の大きな原因となるので、予防のためには、口腔ケアにより口内の細菌を減らすことが重要となります。
誤嚥性肺炎予防に関する研究によると、口腔ケアを行うことで肺炎の発症率が低くなるこという結果が出ています。誤嚥を予防することが重要ですが、それと同じくらい口腔ケアにより細菌の増殖を防ぐことも大切です。口腔ケアは誤嚥性肺炎の予防にもつながります。
口腔ケアを行うと細菌を減らせるだけでなく、唾液の分泌が促されることから食事中の誤嚥を防ぐことにもつながります。
口腔ケアは誤嚥性肺炎予防のみならず、発熱、認知症、心臓病、糖尿病の予防にもつながるとされています。
また、加齢に伴い筋肉が弱り、口の周りの筋肉や舌の動きが悪くなります。
食べ物を上手に喉の奥まで運ぶ一連の動作を鍛えるための運動お口の筋肉を鍛えるパタカラ体操も有効です。
「パ」、「タ」、「カ」、「ラ」それぞれ目的があり、
- パ:唇を閉じ、食べこぼさない
- タ:食べ物を押しつぶす、飲み込む
- カ:食べ物を食道へ運ぶ
- ラ:食べ物を喉の奥へと運び、飲み込みやすくする
といった各部のトレーニングです。
できるだけ大きくはっきりと発音してください。
食前が最も望ましいですが、時間がある時に楽しく行ってみて下さい。